非住宅木造建築フェア2024 に出展しました
2024年5月30日、31日の2日間にわたって東京ビッグサイトで開催された、『非住宅木造建築フェア2024』に出展しました。本展は木造・木質化に関する製品や技術を一堂に集め、関連企業・個人を相互につなげることで、日本の林業や環境に貢献することを目的とした展示会です。
今回はブースを大きく3つに分けて展示しました。
一つ目のコーナーでは、前田建設の木造の実績を掲示しました。以前から公共施設等は比較的木造で作られておりました。法改正を経て、近年はホテルやマンション等の人が生活をする場所での木造の実績が増えてきています。
二つ目は、「木でホテルを建ててみよう」のコーナーです。
令和4~5年度の農林水産省ウッドチェンジ協議会において前田建設が提案した『中規模ホテル木造化モデル案 “WOOD CHANGE HOTEL”』。日本の広い範囲で調達可能なスギの国産材と、汎用性の高い技術を活かして、環境共生経済(カーボンニュートラル、ネイチャーポジティブ、サーキュラーエコノミー)の実現に寄与する、木造ホテルの提案です。今回はこの木造ホテルを、令和6年3月に林野庁により発表された『建築物への木材利用に係る評価ガイダンス』に沿って、環境への配慮や地域との連携について評価しました。
ブースの中央には、木造の遮音壁と木造の梁と柱部分の接合部の模擬模型を展示したところ、構造設計者、木造関係の技術者を中心に注目を浴びていました。
三つ目は、「広葉樹に触ってみよう」のコーナーで、いくつもの広葉樹の家具やサンプルを展示して触ってもらいました。
飛騨市を拠点に活動するヒダクマと、法政大学の山道研究室の共同プロジェクトによって製作された4つの家具をお借りして展示しました。広葉樹の個性的な部位を素材に、3Dデータを駆使した設計が行われており、会場でも実際に触れたり、写真を撮る方もいたりと大好評でした。建築材料としてはまだ課題が多いと言われる広葉樹の活用について、実物を見ながらイメージを深める良いきっかけとなったのではないでしょうか。
展示にあたりご協力いただいたヒダクマ様、山道研究室の皆様、どうもありがとうございました。
≪広葉樹を使用した家具≫
■特別講演 『木で建ててみよう』でネイチャーポジティブを考える■
昨年に続き特別講演のお時間をいただき、ネイチャーポジティブについて弊社窪崎よりお話させて頂きました。ご存じのように、地球には多種多様な生物がお互いに関わり合いながら存在しています。そしてその関わり、つまり生態系から生まれるものを「自然の恵み」として私たち人間も使わせてもらっているのです。
生物多様性については「木で建ててみよう」のたてきくんシリーズもご覧ください
→生物多様性/遺伝子の多様性~私たちにできること~
この講演会では、自然の恵みを持続可能なものとし、環境共生経済を実現するためのサステナビリティ経営を考える必要があるこの時代に、木材利用の推進は大きな切り札の一つとなってくることがお伝え出来たのではないかと思います。
木材利用の普及により昨年よりも盛り上がった今年の非住宅木造フェア。きっと木材利用の活用が今後もっと進んでいき、来年はさらに盛り上がったイベントとなることが期待できそうです。ぜひ、来年は現地へ足をお運びください。
▲立ち見が出るほどの盛況ぶりでした