本施設の設計コンセプトは「交流を生み出すこと」であり、その仕掛けを各所に盛り込んだ。

施設中央に大きなオープン階段を設け、上下階とのつながりを生み出し、また人と人との「交流」を生み出すきっかけとなるABW空間をオープン階段廻りに点在させることで、集中と交流のバランスをとり、建物が知識創造の場となるように計画した。

試験室は従来の閉鎖的な空間にはせずにガラスパーティションを用いたオープンな試験室とし、隣接して執務室を配置することでディスカッションとコンセントレーションを同時並行しやすい場としている。1階と2階では試験室と執務室の配列を逆転させることで、階によって違った環境を生み出している。
3階はカフェテリア・屋上テラスを設け、そこにもABWスペースを設けることで自由な働き方を実現するとともに、従来の社員食堂ではない設えとすることで、リラックスすることもできる空間とした。

外装デザインはメディカルのもつ清潔感や透明性を表現するよう金属系の外装材を採用し、横連窓を強調したデザインとした。庇にはコーポレートカラーであるブルーをアクセントとした金属材を採用し、素材感の統一を図った。