カベワンGP2024当日(10/5、6)の様子(前半)
・カベワンGP当日の様子
カベワンGP当日は、耐力壁として組み立てる前の材料の重さや加工数などを計測し、材料費と加工費を算出した後に、各チームが施工を行います

▲重量測定の様子 樹種ごとに重量を測定しそれを元に材料費を算出する
施工費は、施工人数×施工時間で算出されます。総合優勝を目指し、施工時間をなるべく短くするため、部材の検品や施工手順の確認など、予めできる限りの準備をしてから施工を開始します。
入念な準備の結果、前田建設チームの施工は2人でおよそ11分という、今大会の最小人工で終えることができ、施工費も最も低く抑えることができました。予備試験からクリアランスを小さく調整したのでうまく施工できるか不安もありましたが、縦材を刺すのに若干苦労した程度で、特に問題なくスムーズに施工を終えました。

▲完成した耐力壁
トーナメント一回戦目は、予選を勝ち上がってきた「東京大学木質材料学研究室+網中木材」チームの「シン・カベ」との対決でした。(前田建設チームは前年度の成績からシードで本戦からの参加でした。)
カベワンGPのトーナメントでは、互いの耐力壁を引張り合わせ、先に降伏した方の壁が負けとなりますが、いずれの壁も降伏に至らず引き切りの限界まで達した場合はその時点で変形の小さい硬い壁が勝ちとなります。それぞれの耐力壁の合計変位が450mmに達した時点が引き切り限界となるため、総合優勝を目指すのであれば、トーナメントではなるべく剛性の高い相手と当たって、自身の変形性能を最大限に発揮して負ける方が耐震点が高くなり、有利になります。対戦相手の「シン・カベ」は鉄板とビスにより柱脚を接合した高耐力高剛性の耐力壁で、予選時には40kN近くの荷重に対してもまだまだ余力を残していました。「^」の最大耐力は高くても35kN程度の予測だったので、負けてしまうだろうという予想でしたが、うまく靭性が発揮できそうな良い対戦相手だという期待がありました。

▲試合前「^」(左)と対戦相手の「シン・カベ」(右)

▲試合後「^」は大きく変形しても耐力を維持したまま破壊しなかった
対戦では、予備試験の結果を超える30kN以上の荷重となっても大きな破壊に至らず、そのままの耐力を保ったまま変形が進み、いずれの耐力壁も破壊に至らず引き切りの限界となったため、変形の大きい「^」の負けとなりました。しかし、大会の評価上限である400mmを超える410mm(変形角1/7)という大変形となっても30kN以上の耐力を保ったままだったので、かなり高い耐震点を獲得でき総合優勝が見えてくる期待以上の結果でした。

▲予備試験の結果との比較 最大耐力も靭性も大きく改善できました

▲400mmを超える変形となっても脆性的な破壊を起こさず、高い靭性を発揮した
対戦後の解体も二人でおよそ7分という好記録で終えることができたので、総合優勝を獲得する自信がかなりありましたが、ソワソワしながら残りのトーナメントを見ていました。

▲解体時の様子
第4回は、カベワンGP2024当日の様子の前半でした。
次回はいよいよ最終回、カベワンGP2024当日の様子(後半)です。お楽しみに!